クラウド版:文書管理システムの特長と機能の概要について

クラウド版:建物LCMシステムの姉妹システムとして、「クラウド版:文書管理システム」がリリースされました。

従来の紙資料を主体とした文書管理方式をそのまま活かしながら「クラウド版:文書管理システム」によって、従来から紙の文書をフォルダーに綴じて管理・保管するのファイル管理方式を維持したまま更に強力な文書管理を行うことができます。

紙による文書管理方法については下記のリンクを参照下さい。
・ISO9000実践企業も採用する紙資料による文書管理方法の概要を見る
・紙資料による文書管理を強力に支援する文書管理システムの概要を見る

クラウド版:文書管理システムの特長と機能の概要を以下の表にまとめました。

クラウド版:文書管理支援システムの機能紹介

文書管理支援システムの特長と対象ユーザー
システムの特長 ISO9000文書管理手法として企業で実際に採用されている文書管理方式に準拠。
無理なく速やかに導入可能。
日常業務の様々なシーンで活用出来る便利ツールを一つに集約。
利用対象 一般企業、マンション管理組合などでのグループ利用。もちろん個人専用の日常業務支援ツールとしての利用も可。
文書管理支援システムの機能と概要
機能 概要
文書管理 プロジェクト(または建物)単位の情報管理。
文書管理情報の検索や一括CSVファイル入/出力。
文書関連資料(写真,画像、PDF、Word、Excel、パワーポイント各ファイル)のクラウド上への安全保存。
・文書管理内容 議事録、成果物、参考資料の情報管理。
・文書I/O管理内容 資料・文書類の利害関係者(顧客、協力業者、社内や管理組合)とのInput/Output(受/発信)資料情報管理。
タスク情報管理 計画業務(タスク)とそのサブタスク(アクション)の情報管理と進捗管理。
タスク内アクションの情報管理と関連するマイ日誌への紐付け。
タスク・アクション情報の一括CSVファイル入/出力。
ニュース サイト訪問一般ユーザまたはシステム利用者限定のニュース掲示板機能。グループ全員向けの情報伝達効果大。
ブログ システムユーザーが自由に掲示・閲覧できるマイブログ機能。業務連絡や情報交換への活用効果大。
マイ日誌 ユーザーが自由に思いつくことを何でもメモっておき、検索・外部ファイル書出しできる個人用のメモ機能。
カレンダー 各ユーザー個人用のイベントカレンダー機能。
緊急時メール配信 メールの登録グループ(理事会、自治会、防火管理者、全居住者など)全員に向けた同時送信機能。緊急時の情報連絡手段の効果大。

・ISO900実践企業も採用する文書管理の4つの基本ルールについて
・資料の分類保管フォルダー内のインデックス・タグの付け方について:具体例
・基本ルールで保管されている文書の検索の仕方:検索例

「文書管理システムについてのお問い合わせはこちらから・・・」

基本ルールに基づきフォルダーに保管されている文書の検索の仕方:検索例

紙文書類保管の基本ルールに基づき保管されたフォルダーから目的の文書を見つけ出す方法について説明します。

 例えば、「あるプロジェクトで、ある客先から受け取った資料」を探す場合は、以下の3つのルールをヒントに目的資料を見つけ出すことができます。
まず、その資料が保管されている場所について下表のように想像して見ます。

3つのルールをヒントに目的資料を検出:検索例
(ルール1):探したいその文書が綴じられている可能性の高いフォルダーに見当を付ける。
      ・恐らくその資料は、該当するプロジェクト名が付された「管理フォルダー」内に存在するはずでしょう。
(ルール2):探したいその文書が綴じられている可能性の高い文書保管分類用インデックス・タグの名称に見当をつける。
      ・客先から受領した資料なので、インデックス・タグ名は「客先から」のところに存在するはずです。
(ルール3):綴じられている順番(受領期日の古い順)に見当を付ける。
      ・もしもここで、客先からもらったその資料の大まかな年月が分かっていれば、更に簡単にその資料を探し出すことができるでしょう。綴じられているのは期日の古い順に、新しいファイルは手前になるように綴じられているはずなので、綴じられている各ファイルの期日から、その資料の綴じられている前後が容易に分かります。

 以上の3つのステップで誰でも簡単にその文書の保管場所を見つけ出すことができることをご理解いただけたでしょう。

 ファイルを保管・管理する際、たったこれだけの工夫で、従来から行っている紙のみの文書管理を効率的に行うことができますので、是非、お試しください。事実、ISO9000を導入している多くの企業において、文書管理にこの紙ベースの文書管理手法を現在も利用され、十分に機能しています。

文書管理方法の関連リンク
・紙文書類保管方法の基本ルールについて
・資料分類保管のための管理フォルダーとそのインデックス・タグの付け方について:具体例

資料分類保管のための文書管理フォルダーとそのインデックス・タグの付け方について:具体例

 今回は、先に紹介した紙文書類保管方法の基本ルールに続き、実際に紙文書資料を管理保管する際の文書管理フォルダーとその中に分類して綴じる際の適切なインデックス・タグの付け方の具体例として、一般企業とマンション管理組合の場合について説明します。

【一般企業の場合について】:
 文書を綴じるフォルダーに付けるフォルダー名の名称の付け方については、次の表に示すような考え方でご自身の職種に合った適切な名称を付けるのが良いでしょう。

フォルダーとインデックス・タグの付け方(一般企業の場合の具体例)
営業部門の場合の例:
・顧客と何度も取引を行う継続的な関係場合は「顧客名とその取引案件」ごとにフォルダーを作成するのが良いでしょう。
・その中に「ルール2」の文書保管分類用インデックス・タグを設けて各文書を管理します。
住宅販売や自動車販売等、一契約ごとに顧客との関係が完結する場合の例:
・商品の種類や取引の日付でフォルダーを作成するのが良いでしょう。
・この場合は「ルール2」の文書保管分類用インデックス・タグをわざわざ設けて管理する必要は無いかもしれませんね。
しかし、契約後もアフターサービス等で顧客との関係性をきちっと管理し、フォローし続ける必要がある場合は、「ルール2」の文書保管分類用インデックス・タグを設けて各文書を管理した方が良いでしょう。
実務部門や研究・開発部門、およびフリーランスとして仕事をするような場合の例:
・仕事のプロジェクトごとにフォルダーを作成します。
・その中に「ルール2」の文書保管分類用インデックス・タグを設けて各文書を管理します。

【マンション管理組合の場合について】:
 ここでは特に文書管理について日頃の頭を悩ましているマンション管理組合の場合を例にその具体例を示しました。

フォルダーとインデックス・タグの付け方(マンション管理組合の場合の具体例)
マンション管理組合役員や理事長業務をするような場合の例:
・竣工図書類はフォルダー名を「竣工図書」とし、
・その中に「ルール2」の文書保管分類用インデックス・タグ「成果品」を設けて各図書を管理します。
・理事長が管理する重要文書類(例えば,契約書など理事長署名と押印を伴うような文書類)はフォルダー名を「理事長管理文書」などとします。
・その中に「ルール2」の文書保管分類用インデックス・タグを設けて各文書を管理します。
・定期的にメンテナンス会社や管理会社から届く報告書類などの場合は、フォルダー名「点検・作業報告書」などとします。
・この場合は、「ルール2」の文書保管分類用インデックス・タグの代わりに報告書類名称(例えば「昇降機定期メンテ報告書」や「管理会社報告書」など)をインデックス・タグ名称として管理するのが良いでしょう。
・大規模修繕のような大きな案件などはその案件(プロジェクト)ごとにフォルダーを作成します。
その中に「ルール2」の文書保管分類用インデックス・タグを設けて各文書を管理します。
・小規模修繕やメンテナンス関連の書類は、長期修繕計画の中の修繕・更新部位や項目と連動させて管理します。フォルダー名は「建築修繕工事(外部インデックス)」、「建築修繕工事(内部)」、「電気設備修繕工事」、「給排水設備修繕工事」、「空調設備修繕工事」、「輸送設備修繕工事」、「防災設備修繕工事」などでフォルダーを分けておくと便利です。
こうしておくことで,長期修繕計画の見直しの際、建築部位や設備機器の過去の修繕履歴、工事費用などの参考資料として効率的に活用することができます。しかし、資料が少ない場合はフォルダー名称を「修繕工事」とだけにしておいても良いでしょう。
・そしてその中に「ルール2」の文書保管分類用インデックス・タグを設けて各資料を管理します。(但し、管理組合の場合の「ルール2」の各々次のタグは、「客先」を「管理組合員」、「客先」を「管理組合員」、「メーカー」を「業者や管理委託会社」、「社内」を「理事などの理事会メンバー」のように読み替えます。こうしても慣れれば特に違和感は感じられないと思います。)

以上、管理対象に応じた管理フォルダー内への具体的なインデックス・タグの付け方の具体例をご紹介しました。

ISO9000(国際品質管理システム)実践企業も採用の文書管理方法の紹介

ここでは、ISO9000(国際標準化機構の品質マネジメントシステム)の実践企業においても採用されている紙資料による文書管理方法について紹介します。

この文書管理方法は実際にISO9000導入企業などでにおいて活用され、毎年実施される内部および外部監査にも十分対応できている実用的な文書管理方法の一つです。

文書管理は概ね以下に説明する4つのルールに基づいて実施されています。

【紙文書類保管方法の基本ルール】

 文書類は以下の4つの保管ルールに従って、これまで通りの紙によるフォルダーファイル(市販のA4サイズフォルダー)に保管・管理します。

紙文書類保管方法の基本ルール
ルール1: ファイルを綴じるフォルダーに管理対象とする文書・資料内容に最も相応しい「管理フォルダー名」を付ける。
ルール2: フォルダー内の文書保管分類用インデックス・タグとして以下の9つのインデックス・タグを設ける。
 「議事録」、「成果品」、「客先から」、「客先へ」、「メーカーから」、「メーカーへ」、「社内から」、「社内へ」および「参考資料」の9種類のインデックス・タグを設ける。
 なお、客先、メーカー、社内という3つの名称については、必ずしもこの名称と数に限定するものではありません。
 管理対象とする文書に応じた受・発信相手先として最も適した名称や数のインデックス名称としても問題はありません。
しかし、経験上、これら9種類のインデックスさえあれば、次に説明する各インデックス・タグに対する資料保管時の基本的分類ルールさえ覚えておけば、如何なる文書であっても保管すべきインデックス・タグを容易に判断することが出来ます。
ルール3: 下記の(1)〜(9)の文書保管分類用インデックス・タグとそこに分類保管する文書の種類の分類ルールを下記に示します。
(タグ1)
「議事録」
会議などの議事録や記録メモなどをここに分類する。
(タグ2)
「成果品」
ファイルの管理主体が(自作・外注を問わず)作成した資料や報告書などの成果品などをここに分類する。
(以下の3)〜8)までは「IO(アイ・オー)管理」と呼ばれる、いわゆる入・出文書を分離して保管するための保管方法となります。)
(タグ3)
「客先から」
管理主体から見て顧客に該当するところから得た(インプット)文書・資料などをここに分類する。
(タグ4)
「客先へ」
管理主体から見て顧客に該当するところに対して提出・送付(アウトプット)した文書・資料(控え資料)などをここに分類する。
(タグ5)
「メーカーから」
管理主体から見て発注先に該当するところから得た(インプット)文書・資料などをここに分類する。
(タグ6)
「メーカーへ」
管理主体から見て発注先に該当するところに対して提出・送付(アウトプット)した文書・資料(控え資料)などをここに分類する。
(タグ7)
「社内から」
管理主体自身の組織内部に該当するところから得た(インプット)文書・資料などをここに分類する。
(タグ8)
「社内へ」
管理主体自身の組織内部に該当するところに対して提出・送付(アウトプット)した文書・資料(控え資料)などをここに分類する。
(タグ9)
「参考資料」
上記1)〜8)には該当しないが、資料として参考となる資料や文書などをここに分類する。
(この方法で分類ルールに基づいて文書資料を管理しておくことで、該当する文書類の検索作業が格段に簡単になります。)
ルール4: 文書や資料をルール3の分類方法に従ってその該当する文書分類用インデックス・タグのもとに、その発生期日の新しいものが手前(つまり、インデックス・タグの直下には常に最も新しい発生期日の資料が時系列的に綴じられて行くことになります)になるよう、綴じてどんどん保管して行く。

以上が、紙資料による文書管理する際のISO9000実践企業でも採用されている非常に簡単で実用的な文書管理の基本ルールの一つをご紹介しました。