資料分類保管のための文書管理フォルダーとそのインデックス・タグの付け方について:具体例


 今回は、先に紹介した紙文書類保管方法の基本ルールに続き、実際に紙文書資料を管理保管する際の文書管理フォルダーとその中に分類して綴じる際の適切なインデックス・タグの付け方の具体例として、一般企業とマンション管理組合の場合について説明します。

【一般企業の場合について】:
 文書を綴じるフォルダーに付けるフォルダー名の名称の付け方については、次の表に示すような考え方でご自身の職種に合った適切な名称を付けるのが良いでしょう。

フォルダーとインデックス・タグの付け方(一般企業の場合の具体例)
営業部門の場合の例:
・顧客と何度も取引を行う継続的な関係場合は「顧客名とその取引案件」ごとにフォルダーを作成するのが良いでしょう。
・その中に「ルール2」の文書保管分類用インデックス・タグを設けて各文書を管理します。
住宅販売や自動車販売等、一契約ごとに顧客との関係が完結する場合の例:
・商品の種類や取引の日付でフォルダーを作成するのが良いでしょう。
・この場合は「ルール2」の文書保管分類用インデックス・タグをわざわざ設けて管理する必要は無いかもしれませんね。
しかし、契約後もアフターサービス等で顧客との関係性をきちっと管理し、フォローし続ける必要がある場合は、「ルール2」の文書保管分類用インデックス・タグを設けて各文書を管理した方が良いでしょう。
実務部門や研究・開発部門、およびフリーランスとして仕事をするような場合の例:
・仕事のプロジェクトごとにフォルダーを作成します。
・その中に「ルール2」の文書保管分類用インデックス・タグを設けて各文書を管理します。

【マンション管理組合の場合について】:
 ここでは特に文書管理について日頃の頭を悩ましているマンション管理組合の場合を例にその具体例を示しました。

フォルダーとインデックス・タグの付け方(マンション管理組合の場合の具体例)
マンション管理組合役員や理事長業務をするような場合の例:
・竣工図書類はフォルダー名を「竣工図書」とし、
・その中に「ルール2」の文書保管分類用インデックス・タグ「成果品」を設けて各図書を管理します。
・理事長が管理する重要文書類(例えば,契約書など理事長署名と押印を伴うような文書類)はフォルダー名を「理事長管理文書」などとします。
・その中に「ルール2」の文書保管分類用インデックス・タグを設けて各文書を管理します。
・定期的にメンテナンス会社や管理会社から届く報告書類などの場合は、フォルダー名「点検・作業報告書」などとします。
・この場合は、「ルール2」の文書保管分類用インデックス・タグの代わりに報告書類名称(例えば「昇降機定期メンテ報告書」や「管理会社報告書」など)をインデックス・タグ名称として管理するのが良いでしょう。
・大規模修繕のような大きな案件などはその案件(プロジェクト)ごとにフォルダーを作成します。
その中に「ルール2」の文書保管分類用インデックス・タグを設けて各文書を管理します。
・小規模修繕やメンテナンス関連の書類は、長期修繕計画の中の修繕・更新部位や項目と連動させて管理します。フォルダー名は「建築修繕工事(外部インデックス)」、「建築修繕工事(内部)」、「電気設備修繕工事」、「給排水設備修繕工事」、「空調設備修繕工事」、「輸送設備修繕工事」、「防災設備修繕工事」などでフォルダーを分けておくと便利です。
こうしておくことで,長期修繕計画の見直しの際、建築部位や設備機器の過去の修繕履歴、工事費用などの参考資料として効率的に活用することができます。しかし、資料が少ない場合はフォルダー名称を「修繕工事」とだけにしておいても良いでしょう。
・そしてその中に「ルール2」の文書保管分類用インデックス・タグを設けて各資料を管理します。(但し、管理組合の場合の「ルール2」の各々次のタグは、「客先」を「管理組合員」、「客先」を「管理組合員」、「メーカー」を「業者や管理委託会社」、「社内」を「理事などの理事会メンバー」のように読み替えます。こうしても慣れれば特に違和感は感じられないと思います。)

以上、管理対象に応じた管理フォルダー内への具体的なインデックス・タグの付け方の具体例をご紹介しました。